上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

男はつらいよ

夕飯食いながらたまたま点いてた「男はつらいよ」ぼんやり眺めていたら。

満男(吉岡秀隆)「おじさん、人間って何のために生きてるのかな」

車寅次郎(渥美清)「生まれてきてよかったな、って思うことが何べんかあるだろう。そのために人間生きてんじゃねえのかな。」

恥ずかしながら、これだけ有名なのに初めて「男はつらいよ」見たけど、今の時代にはあまり感じられない何かをすごく感じた。最近産業遺跡やら万博跡地やらから感じる、昔のエネルギーみたいなものが滲み出る映画。なんなんでしょうね、今の時代にはなくなってしまったと思われる何か。言葉にはうまくできないけれど、損なわれてしまった(いい意味でもあるのかもしれないけれど。)何か。そんなものがあった。すごく、よかった。(たまたま当たり回だった可能性はある。)

生きててよかった、と思える瞬間。ここ最近の人生を思い返してみて、そう思えた時はあったでしょうか。しばらく考えてみても思いつかない時点で、かなり、根っこは深いのかもしれない。

今ふと調べてみたら、この台詞、ファン投票の台詞ランキングでも1位になった台詞みたいね。たまたま見ただけでも、はっとするものがあった(それまでの流れも含めて)。名作はやはり、それなりの理由があるものですね。