上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

文字から零れ落ちる部分

仕事は出来るのに人間的な評価はイマイチ、とか、逆に、人間的な評価はいいのに仕事はイマイチ、とか、それってどういうことなの、っていうあたりについて、入社してしばらくずっと考えているんだけど、イマイチうまい答えが充てられていない。

理想を言えばもちろん仕事も出来て人間的にも素晴らしい人である。それを目指すべく人生を生きているわけだが、それを標榜したとき、目指すべき目標値ってどこにあるの、みたいな話。どこに気を付けてどこを伸ばせばより素晴らしい人間になれるの、みたいな。

仕事のやり方みたいな部分に関して言えば、結構その辺は系統だっていると思っていて、ものの本とかはたくさん出ているからそれを読むっていうのはまぁ一番手っ取り早い方法だと思う。リーダーシップの本だって出てるし、仕事術の本なんて山ほどある。良しも悪しもあるけれど、まぁおおよそそのあたりの本をざっくり読みこんで自分に合うもの合わないものを引っ張り出してくればある程度の形は整うはずだ。知識の面で言えば、資格っていうのはわかりやすい評価の対象になる。結局客観的に評価しようとすると数値で評価するしかないので、そういうものを取っておくと会社にもアピールできる。取っとけば、実際の実務の中でも多少なりとも活きてくるのだと思うし。

その辺は個人の頑張り次第でいくらでもなんとかなるものだし、各自どうぞご自由に頑張りましょう、っていう類の話だと思う。メソッドを身につければあとは個人の努力の問題で、「方法論に従って努力さえすれば、相応のレベルまで到達する」ような類の能力。その努力できるかってところとか、理解力とかは個人の能力の問題だけど。

ただ、私個人の考え方として、そういうのはもちろん大切なんだけど、「本質」ってのは別のところにあると思っていて。資格とかそういうのに対する意欲はメッチャあって、言ってることもマトモなのに、どこかがおかしいんだよな、と感じる人はいて。データで見れば凄く仕事が出来るし、実際色々成果を挙げていたりするのに、実際に仕事をやってみた時の評価とか、人間としての評価はそこまで高くない、みたいな。結局はなんていうか「人間力」的な部分って凄く大事なんじゃないの、みたいなことがどこか頭の片隅にある。会社的な評価は高いのに、実際話を聞いてみると首を傾げてみたり。数字上の評価と、現実世界の評価ってのは違うのだと思う。その辺の、文字にした時には零れ落ちる部分。

その部分って、「方法論に従って努力さえすれば、誰にでも身につけられる」ような類の能力ではない。結局身近なところにいる人を見ながら、「こういう風になりたいなぁ」と思ってそうなるべく試行錯誤したり、自分自身で「あれ、今ちょっとおかしいぞ」なんて経験を積み重ねながら、少しずつ身につけていくしかない力なんだと思う。体で感じて、覚える、っていうか。常に感性を高めておかないと、どこかでおかしなことになる。そんなんだからもちろん解答はないんだけど、でも、世間一般的に見たおおよそのぼんやりとした「正答」みたいなものは確実に存在すると思っている。それを身につけるためには、どの部分を抽出するのがクリティカルなのかな、と思って。常日頃考えているんだけど、イマイチ明確に言葉にできていない。

例えば、「相手の目線に立てていない」ってのはクリティカルなことが多いと私は思っていて、上から目線だったりとか、物事を押し付けたりとかする人って、得てしてあんまり高い評価を受けない。そういうのの寄せ集めから出来ているんだと個人的には思うんだけど。結局は言葉にしてまとめるのは難しくって、そういう例をたくさんひっぱり出しながら、1つずつ是正していくしかないのかな。言葉にしづらいものだから、ものの本もなかなか出ていなかったりするのかもね。

うーん。まだまだ道のりは遠い。