自己嫌悪のなれの果て

俺って社会人向いてねえんだろうなあ、なんて漠然と思いながらも働き続けてすでに3年が経っている。能力的な面というより、どっちかというと、性格的な面なのかな。年を経るにつれ、どんどん他の道を選択できる可能性は減っていっている。でも、色々言ってみたところで、結局生きていくためには自分で「食い扶持を稼ぐ」ことが必要だ。それなりの仕事を戴いて、それなりにお金をもらえている時点で、世の中的には十二分に御の字なのであるし、それを捨てて選ぶような別の道を思いつくわけでもないし、それを実行に移すほどの勇気もない。トータルで色々考えた結果、今の道を生きることを過去の自分は選んだわけで、自分でその道を選んだ以上は、チャンスを戴いているのだから、向いてないなりにも出来るだけ適応できるように努力して、それなりに喰らいついていかなければならない。弱音ばっかり言ってるんじゃない。今の自分の立場をわきまえろ。世の中的に見れば、ずっとずっと恵まれている。

社会人としてこの辺はまあ許せるレベルだけれど、この辺が欠けてるのが致命的なんだよなあ、的なことはなんとなく見えている。能力的な問題であるとか、性格的な問題であるとか、何が悪いかはおぼろげながらに見えていて、これを改善すればもうちょっとマシな人間になれるんですよ、っていうのは、おそらく箇条書きで挙げろと言われればいくつか挙げられる。だからあとは、ホント自分自身の意志の問題だ。自分でもわかっているつもりだし、それを直そうとしているけれど、気付くと足元から黒い影が手を伸ばしてきて、元いた位置まで自分を引きずりおろしていく。真っ黒な姿をした自分自身の分身が、歪んだ笑いを浮かべながら、足首を捉えて離さない。先のとがった鋭いナイフで、黒い影の中心を一突きにして息の根を止めることが出来ればよいのに。そうすれば、どんどん理想の自分に近づけるのに。足枷を振りほどいて、上へ、上へ。正しい方向へ。でも、現実はそうなっていない。

直さなきゃいけない部分が目の前に山積している。それらを1つずつしっかりと潰していかないと、おそらく、いつまで経っても真っ当な自分にはなれないまま、社会に対して不適合な部分を抱え、申し訳なさと負い目を抱いて生きていくことになる。そんな生き方をしている人間に対して世の中から与えられるのは、それにふさわしい結果だ。現実は、適切な結果をもって個人を評定する。満足いく結果が欲しいのなら、輝く未来が欲しいのなら、それ相応の努力をしなさい。まともな人間になりたいのだったら、真っ当な努力を積み重ねなさい。自分が嫌いになる余地もないほどの人間に、なれるものならなりなさい。