上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

A letter for you

前略

お元気ですか。僕は元気です。豪雨のニュースがこちらにも伝わってきていますが、大丈夫だったでしょうか。夏とはいえ、濡れたままでいると風邪をひくので、夕立には十分気をつけるようにね。

僕は今、只見線という、単線のローカル線に乗っています。福島県から新潟県まで、1日数本だけ、4時間半もかけて、ゆっくりと山の中を抜けていく列車です。なんと、この列車、冷房がないんだ。車内には、扇風機があるのみです。みんな、窓を開けて乗っているのですが、古い車体はさほどスピードも出ないし、なんだか一昔前にタイムスリップしたみたい。昭和の頃の旅行って、これが普通だったんだろうな、って、経験したこともない過去へと、想像は飛んでいきます。

一方、窓外の景色は素晴らしいです。川沿いを走っているのだけれど、そのまま絵葉書になりそうな景色が続きます。切り取って、今すぐあなたに送りたいくらいだ。この列車は山村を通り抜けていくのだけれど、こんな山奥にも、人々の暮らしは確かに息づいています。ここでも、昭和のような古い家々を見ることが出来ます。日本には、まだまだ僕の知らないところはたくさんあります。

このあと、高校の合宿に顔を出して帰るから、来週頭にはそちらに帰れると思います。まだまだ暑い日が続くと思いますが、お体に気をつけて。また、手紙書きます。

敬具