上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

冬の狐の嫁入り

薄い雲間から太陽の光が差し込み、一様に濡れたアスファルトが鈍く輝く。ふと目をあげれば小さく舞い落ちる細かな雨粒が煌めき、その気配は肌にも感じることが出来る。その遥か上に垣間見える青空。空気が透き通るような印象を受け、それもまた太陽光によって、よりクリアなものとなる。適度な冷たさを持つ、爽やかできりりと引き締まるような空気。一方で優しく肌を包む穏やかな湿り気。

この空気の感じは嫌いではない。10年後には、同じことは言わないような気がするけれど。