上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

空の面積

家を出て地元の駅前に来たところで、何か街並みが寂しいことに気が付いた。何かが欠けているような感じ。少し前までそこにあったはずの何かが。ぽっかりと空いてしまったような空白感。

少し経って気付いた。街路樹の葉がない。1枚もない。全ての木の葉が、枝ごと丸々切りおとされてしまっている。ほとんど幹だけとなった街路樹が通りに並んでいる。

おそらくは、落ち葉が道に落ちるときの手間を考えて、一斉に切り落としたのだろう。これでも木は大丈夫なのだろうか。生命力の強い木のことだから、来年また枝を伸ばし、無事に葉をつけるのだろうか。

寒々しい冬の空が圧倒的に広くなった。雲一つない青空を、遮るものを取り払われた街の下から、見上げた。