上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

週末

今日は何も用事のない休日だった。午前中、前日の飲み会の疲れを引き摺り、寝て過ごした。

昼すぎに起きてカーテンを開けた。そこで初めて、晴れていることを知った。4月中に1回春ボード行こうかなと思っていたけれど、さすがにもうボードに行くわけでもないな、と思って、シーズンオフのワックスがけをした。なんとなく体を動かしたついでに、部屋の掃除と洗濯もした。

ボードに行こうかな、という予定にもならないぼんやりとした予定がなくなったので、今更ながらにタイヤ交換をした。前輪に夏タイヤを装着する際、ちょっとした違和感を「まあいいか」と思いながらそのまま無理やり回した結果、前輪のボルトのネジ山を潰してしまった。結局、ディーラーに持ち込む羽目になった。工賃込みで3,4万は覚悟しなければならない。自分で出来るし、とか思って独力でやってたけど、結果、余計高くついた。何やってんだろうな、って思って、哀しくなった。

休日だし、夕飯はどうせ誰かとメシ食いに行くだろう、と思って今日の寮食を頼まずにいたら、誰も捕まらず一人飯になった。車も修理に出しているし、どこか食べに行けるわけでもない。駅前商店街のラーメン屋は閉まっていた。美味しかったカレー屋も2年前に潰れ、人通りもまばらな日曜日の夜、小さな田舎街の選択肢は限られている。結局、いつもの小さな定食屋でヒレカツ定食を食った。

どこで食おうかとあてどもなく夕暮れの街を暫くぶらついていたら、なんとなく4年前の今頃、新入社員としてこの街に来たときのことを思い出した。まだ車も持たず、興味津々で、自分の足でこの街の地理を脳内に拓いていった頃。あの頃は、何もかもが新鮮だった。さびれた小さなパン屋も歴史を積み重ねた地域の名店に見えたし、汚らしい小さな小川も魅力的な散歩コースに見えた。そんな街並みも、4年を過ごすうちにいつしか、高齢化が進み、くたびれた地方都市の1つに変わっていった。現実が、現実にしか見えなくなっていた。

この街で5回目の春を迎えている。雪は融け、気温も上がり、桜は満開。菜の花も咲き乱れた。街中には前向きな要素が並んでいるのに、私の意識には何ら前向きな要素が見当たらない。最近、ちょっと流れが良くない。毎日はだらだらと過ぎていく。意識の問題なんだろうけれど。

帰り道、ふと通りかかったので、暗くなった神社で、10円玉を放り込んで神頼みをして帰ってきた。3年前、こっちで元旦を過ごした時に初詣に行った神社。あのとき一緒に初詣をした同期は転勤してしまってもういない。1人、また1人と仲間は減っていく。今週には、また新しい希望を抱いた新入社員がこの地に配属になる。

明日から、何かが変わるといいけれど。