上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

読み合わせ(再)

今日は図書館で角田光代を手に取った後、なんとなく違うなと思ってそっと本棚に戻してしまった。前回から時は過ぎ、角田光代の気分は通りすぎていった、と私の感覚は判断した(たぶんまたしばらくしてやってくる)。代わりに手に取ったのは、舞城王太郎。前回の感覚がまだ頭の中に残ったままに本棚を眺めていて、ふと目がとまり、吸引力を感じたのが舞城の短編だった。これまた読み進めるにつれ、言葉がはっしと意識を叩きつけるように飛び込んでくる。期待が確信に変わる瞬間。まさしく今の気分には絶好の相手なのであった。

どこがどう合致しているのか、うまく言葉に出来ないのがもどかしいところだけれど、社会・世界といったものの眺めかたであったり、それとの距離の取りかた、付き合い方というところなのだろうな、おそらく。私の中の、正しい感覚だと思っているけれど決して多数派ではない何かを肯定されるというか、少なくとも私だけがこう感じているのではない、と思わせてくれるのでしょう。きっと。

短編を1つ読んだところで時間が来て、これから会社の飲み会。今冬コートを初めて出した。もうそんな季節か。