上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

管理者

このカテゴリを並列で使うのは初めてな気がする(笑)。

ミスを責めない姿勢

積極的なミスを責めない姿勢っていうのは、非常に大切だと思われる。消極的なミスは修正する必要があるけれど、攻めてのミスならば、ある程度考えた上での実行ならばむしろ褒めるべきである。失敗から学ぶものは多いのだ。そして、ミスを恐れて縮こまってしまうほうが、実力は発揮されにくい。

今年の西武の野球なんかはまさにそうだったんでしょうね。片岡の同点劇なんかは、成功したからノーアウト2塁→ワンアウト3塁→内野ゴロで1点、と行けたけれど、あの中のどこか1つで一歩間違えてアウトになっていれば、反撃ムードに水を差す大失態につながる。初球盗塁にしろ、本塁突入にせよ、一歩間違えれば即アウトの際どいプレー。けど、そこでミスを恐れずに動きを起こせたからこそ、流れを西武に持ってくることが出来た。あれが、多分今年の西武の「ミスを責めない姿勢」を象徴的に表したプレーであると思った。みんな言ってると思うけど(笑)。

そういうミスを責めない姿勢っていうのは非常に大事だな、と感じていて。昨日の試合のときにも結構言った気がする。積極的なミスは仕方ないんだと思う。ミスを恐れずに攻めた結果、そこで起こったミスよりもそこで生まれた良いプレーのほうが上回れば良いわけで。流れを作るっていうのは非常に大事なのですね。一方で、消極的なミスは責められるべきである。何も考えずにしたことによってミスをしたときには、そこから得るものは少ないし、何より次につながらない。そういうのは減らすべきだ。「面倒くさいから」「なんとなく」では、流れを持ってくることは出来ない。

ここでちょっと自分の話

けれども、こんなこと言っていながら、自分自身がいわゆる「ミスを恐れる」思考の人間だからなぁ。人にはこう言おう、というのは出来るけれど、自分についてはそれは出来ない。実際、お前出来てないじゃん、と言われれば、ええ、出来ていませんよ、というのが現実(笑)。けれど、こういうとき、自分のことは棚にあげるしかないのだと思う。自分自身に対してそれをすることは出来ないけれど、他人に対してこういうことが出来ていれば、それでいい。最近は、その方向を目指して修行中です(笑)。他者に対してこういう働きかけをすることによって、自分はともかくとして他の人がよりよい結果を生み出せれば多分それでいいのだろうし、自分は今更変えられない気がするから(非常に根を深く張った問題であるし、このことによって得している面もあるのだ、多分)。チームとして結果が出ればいいのであって。自分が触媒となって、他の人の良い面を引きずり出すことが出来ればいいのだと思う。けど、それをするには、実際、自分自身にそこまでの「器の大きさ」がないのは事実なので、もう少し、その辺はなんとかしたいなぁ、と、常々思ってはいるのですが(ここ2年くらいずっと思ってる)。。。

双方の強み、弱み

一方で、人それぞれ向き不向きはあって、それぞれのやり方に強み、弱みがあるのも事実だと思う。

森さんみたいな管理野球が常勝時代を築いていたのは事実だし。そこは、どちらが向いているかをしっかりと見極めながらやっていかねばならないとは思います。個人的には、長期的に繁栄することを考えるならば、管理野球のほうに若干分があるのかな、とも思っていて、この「ミスを責めない姿勢」で繁栄を維持するのは非常に難しいことだと思う。最初は「積極的なミス」だけを責めないことが出来ていても、そういう風にミスが責められないイケイケな状態に慣れてしまうと、逆に、雑なプレーが目立つようになってしまう気がして。そういうときに、あれ、って感じになってしまうと思うのですよ。そこでうまく引き締められるならばいいけれど、そこでガラッといきなり雰囲気を替えることは出来ないので(管理野球への転換とかは不可能)、それは非常に難しいことだと思う。信頼関係が築かれていることがこのスタイルのポイントなわけで、雑なプレーが重なって信頼関係が損なわれたら、このスタイルは終わりなわけだし。積み上げるには時間がかかるけれど、壊れるのは一瞬。それが信頼だ。そして、一度失った信頼って言うのは、なかなか回復することが出来ない。まぁ、弊害っていうのは管理野球のほうにもあって、最初はうまく管理された状態で結果が出るかもしれないけれど、それがずっと続くと、だんだん歪みが出てきたりストレスがたまってきたりするのだと思う。多分、伊東政権のとき初年度優勝したけど最後は5位だった、っていうのは、それもあると思う。その辺が、難しいところではありますよね。

そう考えると、森さんの常勝時代っていうのは凄かったんだなぁ、と思う。もちろん、戦力が凄かった、っていうのもあるけれど。。。けれど、やっぱりそれなりのものがあったからこそ、結果を残し続けることが出来たのだろうね。ナベQ野球がこういう結果を残したので、管理野球の弊害を述べ立てる文章とかもあるかもしれないけれど、それが常勝時代を築いていたという事実は、変えられない事実としてあるのだと思うけどな。まぁ、やってて楽しいのは今年の西武だと思うけど(笑)。

来年以降、果たして西武がどのような野球を見せてくれるのか。見ものです。

敷衍

プロ野球の監督は組織の指導者として喩えられることが多くて、ノムラ監督の本がよくビジネスマンに読まれていたりもするけれど、実際そうなんだろうね。如何にして、いい流れを作って、結果を出すか。まぁ人それぞれ考えようはあると思うけれど、それぞれに一長一短はあるだろうから、色々見た中からそれぞれの良い点、悪い点を見据えつつ、自分なりのイメージを作り出していければいいのだと思います。欠点も把握した上で実行しているのであれば、そうそうこけることはないのだろうし。

そして、ビジネスに限らず、人との関係すべてにおいてこれは当てはまると思うのです。結構世の中の物事って、ビジネスとか学業とかで蛸壺的に分かれているようにイメージされがちだけど、根っこの部分では必ずつながっていると思うのだ。だから、無駄なように思えることでも、「ものごとの扱い方を覚える」っていう点で、何かしら得るものはあるのだと思うのだよね。そういう風に、色々な場面での考え方を敷衍してつなげていくことが大事なのかな、と思います。