上昇気流

細々とひとりごとを呟き続けています。

深夜のバッドトリップ

早く寝たはずが、深夜に目が覚めた。

おそらくは酒のせいによる鈍い頭痛。一度眠りに落ちているがためか、再び眠りに落ちることが出来ない。暗闇の中で、次から次へと浮かび上がる、日々抑えつけている不安。膨らむ焦燥感。混迷する思考。断ち切れない悪夢。まとわりつく嫌な汗。過去に何度も経験している、深夜の苦悶。誰にも助けを求めることは出来ない。

スイッチに手を伸ばし、電気をつける。思考の悪循環が、眩い光によって、一気に、強引に断ち切られる。暗闇で蠢いていた悪い考えは、次第に頭の中から消えてゆく。目の眩む明るさの中、暫し、思考の整理。現実は、光のもとにある。俺はここにいる。もうしばらく落ち着かせれば、また、寝れる。過去の経験から導き出した、おそらく現状で一番効果的な対処法。光の威力は、強い。

そして、何事もなかったかのように、次の朝は来る。何かを麻痺させ巧妙に隠してある、明るい日常が。